現実は単純ではない
鑑定できるようになるには「知識が2割、経験が8割」です。
これは、勉強すべきことは多くない、という意味ではありません。いくら勉強して知識が増えても、経験=多くの鑑定経験を積まないと、その知識は使いものにならない、ということを言っています。なぜか?本などに書かれている知識をそのまま適用すれば解決するほど、現実は単純ではないからです。
たとえば、対象者の陽占で主星が鳳閣星だった場合、一般的には「おだやかでのんびりした性格」という解釈ですが、もし対象者が神経質で息苦しさを感じていたら、ネットなどいろんな情報を当たりながら、鳳閣星の解釈を深める必要があります。
その結果、「鳳閣星がのんびりしているのは環境に適応できているからで、そうでなければ、逆に神経質になる」という気づきを得ることになると思います。
成功よりも失敗が重要
鑑定を重ねていくと、本などの解釈がズバリ当てはまることもありますし、どうしてそうなるのか、わからないこともたくさん出てくると思います。当然です。人間は、そんなに単純ではありません。複数の星が絡みあって複雑なあらわれかたをしていることも多々あります。
算命学の学習で重要なのは、本などの解釈が当てはまらないケースで、その原因を現実と照らし合わせながら考える経験を積んでいくことで、実践的な知識に変わっていきます。
だから、鑑定ごとに「わかったこと」「わからなかったこと」をノートに書き留めて、後日、気づくたびに書き加えていくことが大切です。「鳳閣星はのんびりって本には書いてあるのに外れてるジャン」で勉強をやめてしまっては、もったいないと思います。
人間は機械ではないのだから、マニュアル通りに鑑定すればうまくいくわけではありません。心理カウンセラーだって、一通り勉強した後で数年以上のカウンセリング経験を積まないと、一人前にはなれません。当たり前の話ですが、人間の心を読むのはとても難しいことです。
しかし、算命学がすごいのは、心を読むためのヒントが陽占に星としてあらわれていることです。だから、心理学に比べて、心を読む作業が進めやすいのです。
算命学は人間研究
陽占と天中殺を学んだら、まずは心(性格など)を読むことを目的に、はやく鑑定練習を始めるほうがよいと思います。
まずは、自分自身。次に、家族や(人柄などをよく知っている)友人。知人。有名人は、人柄が詳しくわかっていない限り、陽占の練習にはなりません。
学習が進まないとわからないことも多々あるかと思いますが、とりあえず手をつけてみることが重要です。どこがわからないのかをノートに書き留めて、どんどん数をこなしてください。人間研究だと思って、楽しんでやってみるといいと思います。