つぎは石破首相だが、運勢は以前観た。
現在の大運は第一守護神が周り、それが通関になるので官を得やすく、生月中殺も(子に跡を継がせないのなら)さほど気にならない、だから、そのような人物がトップになると日本の運勢もよくなるのではないか、という趣旨のことを書いた。
その後、総裁となり首相となったが、肝心の政治改革は中途半端で、支持率はガタ落ちだ。国の運勢もよくなっているようには見えないが、なぜだろう?
これは当然の話で、運勢はよくても活かさないことには意味がない。いまのような不安定な国内政治、混乱した世界情勢の下では、思い切った手は打ちづらく、石破さんには苦しいところだ。
加えて、宿命から補足すると、争官(ライバルと官=地位をめぐって争うこと)と生月中殺の影響(消化は進んでいるとはいえ影響が全くなくなるわけではない)もあるだろう。
月干支を自民党とすると、中殺かつ党内の対抗勢力(年干)のために思うようにはいかず、党内野党の立場だったときからはブレまくっている。それに現在の大運は印(=知恵)の虚気透干だから、判断ミスを犯しやすい。
また、月干支を日本国とすると、野党(年干)との部分的な連携によって大きな混乱なく政権運営できているが、ここで助け(印)となっているのはトランプ関税だ。
この状況で国内政治の混乱は避けたいが、参議院選挙で自公過半数割れすると、進退問題で首相を辞めることになるかもしれない。あるいは、続投しても党内の調整や野党との連携に終始して目立ったことができないでいると、来年に丙が周って侮光となるタイミングで終わるだろう。
この場合(陰陽違いではあるが)第一守護神が大運と年運で周るというよい運勢を活かせないまま争官と生月中殺の影響で混乱を招いただけということになるが、残念ながらそれがいまの国の運勢ということになる。
しかしながら、石破さんが混沌とした状況を打開できる手を出せれば、すなわち、喫緊の課題はトランプ関税への対応だが、目先のことではなく(日本経済が危うい時に消費税減税を議論しているときだろうか…)長期的な視点で国家課題を与野党で議論できるような状況になれば、潮目は変わる。
日本にとってトランプ関税はマイナスばかりではなく、戦略次第では中国のシェアを奪えるチャンスでもある。となると、来年に周る丙=アメリカの下で中国(年干)との競争に勝つ、という戦略になるだろう。
陽占を観ると、石破さんは身強で濁の宿命だから、いまのような混乱した状況で強みを発揮できる。世界のなかの日本(月干支)に焦点を当てて、各国(年干)とのバランスをとりながら将来に向けて思い切った政策をとれれば、国の運勢はよくなっていくはずだ。
個人的には、こちらのほうのシナリオに期待したい。
